【Tachibana旅日記♯21】修学旅行(2日め)その1
学校の場を離れての学びとなる修学旅行。2日目も好天に恵まれそうです。
2日めの午前中は、広島平和記念公園での平和学習。生徒の皆さんの多くが、学びの意味を理解し、式典の礼装に準じた服装で学習に臨みます。
広島平和記念公園での研修は、被爆体験講話をはさんで「資料館」の見学と、「ピースパークツアー」の2コースに分かれて実施しました。
ピースパークツアーは、小グループに分かれ、語り部ボランティア(地元では「若者」と呼ぶそうです)とのワークショップを行いながら記念公園内の史跡をめぐるツアーです。年の近い「若者」との交流を通して、生徒たちは78年前にこの地で起きた惨禍を「自分ごと」としてとらえようとしていたように思います。
ガイドを務める皆さんは、学生さんをはじめとして、当然原爆投下の当時のことを知る世代ではありません。しかし、当時のことを学び、しっかりと自分にとって「腑に落ちる」状態にまで消化し、「自分ごと」にできていることで、いろいろな団体に対応した語りができているのだと思います。
被爆、戦争の悲惨さを学ぶことはもちろんですが、こういった「学びに向かう姿勢」もまた、探究活動をはじめとした生徒たちの学びの姿勢に活かされてほしいものだと願っています。
被爆体験講話では、被爆当時8歳だった女性のお話を伺いました。78年経った今でも、当時のことを鮮明に語る姿から、当時の体験がいかに衝撃的で生々しいものであったかをうかがい知ることができました。
その後、資料館内の見学へと移り、当時の被害を現代に伝える貴重な資料を拝見しました。資料館内をはじめ、記念公園は多くの観覧者で混雑していました。その多くは「海外からの訪問者」であり、「修学旅行(学習旅行)」の児童生徒でした。
「広島」を起点とした学びが、国外へと広まり、ガイドを務めた若者たちのように、ここで学んだ生徒たちによって今後へとつながっていくことで、平和を維持することの難しさと、平和であることを願い続ける価値が共有されていくことを期待したいと願っています。
さて、平和記念公園を後にして、広島駅から新幹線に乗車しました。修学旅行団一行、京都への上洛です。午前の部は、ひとまずここまでの報告です。